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ミルクティ ::: 2014.10.14 Tuesday

  • Tomoko Arahori
  • 2020年7月29日
  • 読了時間: 3分











台風は我が家上空を夜半のうちに通り過ぎ、素晴らしい青空で朝が始まりました。

すっきりと澄み渡って、この空の下ならどこまででも歩いていけそうな、そんな感じがします。

四方を山に囲まれた諏訪に住んでいた頃の空を思い出しました。またいつか、暮らしてみたいな。


昨晩遅く、昔つづっていた日記を久しぶりに読み返していたら、5年前のちょうど昨日の日付でこの大きなカップにたっぷり入れたミルクティが出てきました。

生姜とクローブとシナモンをお鍋で煮出したミルクティ。

カラメルを作ってまとわせたシナモンスティックは、ふと思い浮かんだ遊び心で作ったものでした。

カラメルの甘さはほとんど出ないけれど、かすかなほろ苦さがミルクティの味わいを一段と深くさせます。

そして何よりも、カップをかき混ぜて、ゆるりと揺れるミルクティを眺めていると、穏やかな、和やかな気持ちになりました。


シナモンという名で呼ばれるスパイスには実は2種類あります。

ひとつはセイロンシナモン。もう一つはカシア。同じクスノキ科の木で、香りもよく似ていますが、違う樹木です。セイロンシナモンは甘い芳香が際立っていてマイルド。カシアの方はもっとパンチの利いた強い香りです。お値段は、前者の方が高価です。スパイスを専門で扱うお店では、きちんとカッコ書きで(セイロンシナモン)(カシア)と区別していますが、スーパーに流通する商品は、両者をミックスして「シナモンパウダー」として売られていることも多いようです。

料理やお菓子におさじで少量使う時は、両者を私は気にしません。

でも、シナモンロールや焼きりんごに使う時は、セイロンシナモンがやはり断然おすすめです。出来たて焼き立ての、特に熱々の時の香りの立ち方が違います。優しくて、マイルドです。

シナモンのお菓子が苦手という方も多いですけれど、ガツンと力強いカシアのパンチを食らったのかもな、と思います。シナモンは、甘く、そこはかとなく、ほんのりと香ってこそ、その魅力が際立つと思います。



少し昔に作った時の画像なのですが、ドイツの揚げ菓子で、生のみじん切りのりんごを甘いパン生地に巻き込んで揚げたアプフェルクラプフェンというドーナツです。

以前、八橋は大好きだけどシナモンドーナツが苦手なの、という友人に、「騙されたと思って食べてみて!」と、作った時におすそ分けをしたところ、彼女は「大丈夫!これならいける!おいしい!」と平らげてくれました。(もちろんシナモンシュガーの、お砂糖とシナモンの量の比率もあったと思いますが。)

でも、もし、シナモンがちょっと苦手という方にシナモン風味の何かを食べてもらいたいっ!という願望がどうしても抑えきれないというシチュエーションがもしあったならば、(そんなことってめったにないかな。^^;)

セイロンシナモンを選んで、ほんのり香らせる、ということを意識すると、もしかしたら苦手意識を取っ払えるかもしれません。



私が以前、料理を教えていただいていた敬愛する料理人の方が、「苦手意識のある食べ物を、料理で好物に変えてあげるのが好きなんだ。食べられなかったものを、食べられるようにしてあげることができた時はすごく嬉しいんだ。」とニコニコして話してくれたことがあります。

食わず嫌いの苦手な食材を、さじ加減ひとつで好物に変えられたら、それはそれはもう、料理人冥利に尽きる、というものなのでしょうね。


私はシナモンやカルダモンなど、スパイスを使ったお菓子が好きです。

スパイスはどうも「辛い」といイメージがあるためか、お菓子に敬遠する方もまだまだ多いのですが、

こういうお菓子もいいなぁ、と好きになるかたが増えてくれたら嬉しいなと思っています。

というわけで、11月は、スパイスを使うお菓子となります。(^^)

ご案内は20日ごろを予定しています。多くの方に、楽しんで頂けますように。

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