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雲外蒼天 ::: 2016.08.18 Thursday

  • Tomoko Arahori
  • 2020年7月30日
  • 読了時間: 3分












残暑お見舞い申し上げます。

間もなく処暑を迎えますが、相変わらず気温、湿度ともになかなか凌ぎにくい日が続いております。おかわりございませんか? この写真は7月に撮ったものなのですが、清澄の本誓寺の境内に咲いていた蓮の花です。 この日、夕顔の誘引をされていらっしゃったご住職の奥様から、「ちょうど蓮の花が綺麗に咲いているのでどうぞご覧になってくださいね。明後日には散ってしまうので」とお声をかけていただき、毎日1枚づつ写真におさめたものです。 一番左が当日。その隣が翌日。そして翌々日。4枚目はさらに数日後のものです。 本当に花開いてより、2日で散ってしまいました。残ったガクの形もレンコンを連想させる穴が9つ開いていて、これから実が大きくなってゆくのね、と、その面白い形にしばし見入りました。

本誓寺は浄土宗の小さなお寺です。珍しい石彫りの迦楼羅天もお祀りされています。 清澄公園に向かう途中にあり、ルルと一緒にほぼ毎日前を通ります。参道と境内はいつもきれいに手入れされていて、今では境内の中へお参りすることも日課となりました。 春の桜もそれはそれは素晴らしい美しさなのですが、今は蝉しぐれの中、日に日に緑から紫にとグラデーションしながら色付いてゆく葡萄の房と、白い夕顔の花を眺めるのが楽しみです。夕顔はその名の通りに夕方に花開くので、遅い時間にしか見ることはできないのですけれど、先日の夜、たわむれにふと顔を近づけてみたら、上品な優しい香りがしました。朝顔のように香りはないのでは、と思っていたので、ちょっと意外で、何というか、小さな秘密をそっと打ち明けられたような気持ちになりました。 今月に入って、久しぶりにゆっくりと、とある本を読みました。数年前にドラマにもなりましたからご存知の方も多いと思いのではないでしょうか。高田郁さんのみをつくし料理帖全10巻です。文才のない私が、あらすじを上手にご紹介することは難しく割愛いたしますが、この本は時代小説が好きな方以外にも、料理をされる方好きな方、また、仕事として携わったり勉強中の方々にも、興味深く楽しい本に違いないと思いました。 >食は、人の天なり。 >口から摂るものだけが、人の身体を作るのです。 >料理に向かう時は、胸に陽だまりを抱いていようと思う。 食べる人の事を一番に考えるということが、料理をするということの真髄。 連日の暑さで、ついつい食事の準備も簡単になりがちなここ最近でしたが、背筋が伸びる思いがいたしまして、実際に我が家の食卓のおかずの品数が増えました。^^; そして、ところどころに散りばめられている登場人物のセリフも胸にグッと迫り、何度涙をつるしたことか。(笑) >なぁ、お澪坊、ご神仏ってなぁ、時にとんでもなく酷いことを、情け容赦なくなさるもんだ。 >慈悲も何もあったもんじゃねぇ、って仕打ちを。 >けれど、それに耐えて生きていれば必ず何処かに救いを用意していてもくださる。 >俺ぁ、この齢にになってそれが身に沁みるのさ。 今日の記事のテーマ、雲外蒼天という言葉もこの本より拝借いたしました。胸に響く言葉です。 9月の教室はオレンジチーズケーキをご紹介いたします。近日中に詳しいご案内をいたしますので、もう少しだけお待ちくださいね。



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